2017/02/23 14:51
ぷんぷく堂
競馬新聞の紙で作った ぷんぷく堂のレポート用紙
レポート用紙は特にこだわって使っていなかった気がする。大きさ、紙質、、、ちょっと荒い言い方をすると、ただアイデアを殴り書きさえできればいいと思っていた気がする。でも本当にこだわっている人は紙質にこだわっているし、つかうペンも使い分けている。そういう人からすると、「競馬新聞の紙」と聞いただけでそれがわかる人もいればそうでない人もいるかもしれない。競馬新聞といえば、駅売りやコンビニで買うもので、メモにつかうために買うためのものでなく、競馬場に足を運び、自分の予想と照らし合わせてどの馬に賭けるかの情報をインプットするためのもの。だからそれがレポート用紙になるとは普通は想像がつかない。最近では、打ち合わせのメモやアイデア出しはトラベラーズノートを使っているが、このレポート用紙なら表紙のオレンジの鮮やかさが手伝って、集中してアイデア出しができる気がする。
「持ち歩いていて元気が出る色」が人によって異なると思うが、私は意外と赤の持ち物が多い。このオレンジも非常にそそられる色で、それだけで手帳、ノートと一緒に持ち歩きたくなる。実際、サイズがA5で、いつも持ち歩いている手帳やノートと同じ高さで、打ち合わせやカフェで重ねて机上に置いた時の収まりが非常に良い。表紙には必要最低限のことしか書かれていないシンプルなデザイン。「REPORT PAD」と「無地」そして、メーカー名である「ぷんぷく堂」の文字。これもこのレポート用紙を初めて見たときから気に入っている理由のひとつだ。
ちなみに、「競馬新聞の紙で作った」と初めて聞いた時、ちょっと勘違いをしてしまった。どういう勘違いかというと、競馬新聞をリサイクルしたり、競馬新聞の紙面がデザインされたレポート用紙なのかと思い、表紙のウラや中身のウラ面を見た。だがそこには競馬新聞の代表的な情報である、出走馬の予想表などは一切デザインされていない。結局それは勝手な勘違いで、実際は競馬新聞をリサイクルしたものでも、デザインされたものでもなく、競馬新聞の製造工程で印刷時に断裁してA判サイズにしたものを有効活用した商品ということがわかった。そこへの目の付け所がなんとも「ぷんぷく堂」らしさだと非常に関心した。
■ちょうど良い枚数、厚み
枚数は80枚と、多すぎず少なすぎない。あまり厚みがありすぎると、持ち運びに苦労するし、気丈に積み重ねた時に存在感が出過ぎてもいけないし、薄すぎると安っぽさが出てしまう。打ち合わせなどでつかうときは、表紙を持ち上げて打ち合わせ内容を書いたり、打ち合わせ中にアイデアをメモしたりするわけだが、正面に座る相手の目にオレンジ色がしっかりと映ることになる。明るい色は打ち合わせをしていても脳を刺激し、良いアイデアが出るのが実感できるし、実際これを使った打ち合わせでは良いアイデアが出る。逆にアイデアが出過ぎてまとめるのに大変になるが、それは打ち合わせが終わってから、こちらのシリーズの方眼タイプのレポート用紙を使って段落にまとめたりすることもできる。
■横罫、方眼との違い
先行して発売されていた横罫、方眼にも「ぷんぷく堂」のロゴが印刷されている。しかし、この無地版のロゴと異なる点がある。それは文字の「濃さ」。ここに作り手のこだわりと信念が感じられる。それまでの横罫、方眼に当たり前に入れていたロゴを、今回の「無地」に入れるべきか、完全に無地にするべきかについては、作り手としての葛藤があったに違いない。「無地」と言っているから、ロゴも無くしてしまうのか、はっきりとした主張をしてしまうのか。しかし、答えはその間をとった形となった。ロゴの色が薄く編みかけになっている。こういうちょっとした部分にも「ぷんぷく堂」の優しさと温もりを感じることができる。何冊かストックしておき、1冊を使い終えてもすぐに新しいビジネスの賭けができるようなアイデアを書けるようにしておきたい。